順路

ゲームみたいに正しいルートが存在していて、間違えても選び直すことが出来たらどれほどの人が救われるだろう。

順路通りに進んできたはずなのに、気がついたら標識は視界から消えて無数の小道に囲まれていた。

今まで深く考えずに進んできた罰なのかなあ。

肩たたきしてあげるからさ、ちょっと手か知恵貸してよって叫んだつもりだったけど、風の音にかき消されて息の音しか聞こえなかった。

自分を見つめなきゃ答えは見つからないのは知っているけど

空っぽの空洞を見つめる勇気が出なくてそのまま立ち尽くしている。

迷っていられるうちが花だぜと囁く木の葉をきつく睨んだ目もどんどん悪くなっていく。

ああほら、その前にパソコンの充電が切れるよ。