経験に支えられていないノスタルジーみたいなものはいったいどこから来るのだろう。
縁側に腰掛けてスイカを食べたり
母親に髪の毛を三つ編みにしてもらったり
学校の屋上でお弁当を食べたり
大きな雪だるまをつくったり(頭にはきちんとバケツをのせる)
一度だって経験したことなんてないのに、思い浮かべると懐かしく優しい気持ちになる。
想像上の思い出だからぼんやりしていて、感情と結びつかないからこそ優しいのかもしれないね。
小学生のとき、母がたまに髪を結わいてくれたけど、それが前髪がばさばさするのはみっともない、ということでおでこ丸出しのハーフアップで嬉しいような嫌なような感じだった。